みなさんこんにちは。今回は「仕事を選ぶ」ということについて、特に将来の進路を考え始める年齢の方に向けて、分かりやすくお話ししていきたいと思います。
よくある言い訳と思考パターン
「私には向いていない」「条件が合わない」「もっといい仕事があるはず」―こんな言葉を口にする人は、実は身近にもたくさんいるのではないでしょうか。仕事を選ぶ人によく見られる特徴として、まず目立つのがこういった言い訳です。
たとえば、アルバイトを探している友だちが「この仕事は立ち仕事だから疲れそう」「朝が早いから無理」「接客は苦手」など、求人を見るたびに何かしら理由をつけて避けてしまう…そんな経験はありませんか？これは、仕事を選ぶ典型的な例といえます。
特に若い世代に多いのが、「自分には向いていない」という思い込みです。でも、実はこれって、やってみる前から決めつけているだけかもしれません。誰でも最初は不安だし、上手くいかないことばかり。それは当たり前のことなんです。
また、「もっといい条件の仕事があるはず」と考えて、目の前のチャンスを逃してしまう人も少なくありません。確かに、給料や勤務時間など、条件は大切です。でも、経験がない段階で条件にこだわりすぎると、かえって機会を失ってしまう可能性があるんです。
背景にある心理と考え方
では、なぜ人は仕事を選んでしまうのでしょうか？その背景には、いくつかの心理が隠れています。
まず大きいのが「失敗への恐れ」です。新しいことに挑戦するとき、誰でも不安を感じます。特に10代後半から20代前半は、自分に自信が持てない時期。だからこそ、失敗するのが怖くて、始める前から「自分には無理かも」と思ってしまいがちです。
次に「理想が高すぎる」という要因があります。テレビやインターネットで見る華やかな仕事、友だちの楽しそうな様子…。でも、実際の仕事は、表面に見えている部分だけではありません。どんな仕事にも、大変なことや地道な努力が必要な部分があるんです。
さらに、「周りの目を気にしすぎる」という心理も影響しています。「この仕事、友だちに話して恥ずかしくないかな」「家族は認めてくれるかな」など、他人の評価を気にしすぎて、自分の可能性を狭めてしまうことも。
実は、こういった考え方の裏側には、社会経験の少なさも関係しています。まだ実際の仕事を経験していないからこそ、想像だけで判断してしまいがちなんです。でも、実際に働いてみると、想像とは全然違う発見があったり、思いがけない面白さを見つけたりすることも多いんです。
大切なのは、固定観念にとらわれすぎないこと。「これはやりたくない」「あれは無理」と決めつける前に、まずは様々な可能性を考えてみましょう。一見、自分に合わないと思える仕事でも、実際にやってみると意外な才能を発見できるかもしれません。
経験・スキル不足による転職の難しさ
仕事を選び続けることで、最も大きな問題となってくるのが経験とスキルの不足です。これは、将来の可能性を大きく狭めてしまう要因になります。
たとえば、友だちの話を聞いてみましょう。高校を卒業してから「この仕事は大変そう」「あの仕事は面白くなさそう」と言い続けて、なかなか就職しなかった友だちがいたとします。一方で、別の友だちは「とりあえずやってみよう！」と思い、カフェでアルバイトを始めました。
3年後、二人にはどんな違いが生まれているでしょうか？アルバイトを始めた友だちは、接客の仕方、チームでの働き方、売上管理の基礎など、様々なスキルを身につけています。これらは、次の仕事に挑戦するときの大きな強みになります。
でも、仕事を選び続けた友だちには、そういった経験がありません。「今から仕事を始めよう」と思っても、応募する会社からは「今まで何をしていたの？」と聞かれてしまいます。経験のない人を採用するのは、会社側にとってもリスクだと考えられてしまうんです。
年齢による就職機会の減少
年齢が上がるにつれて、仕事の選択肢は徐々に減っていきます。これは、厳しい現実かもしれませんが、知っておくべき大切なことです。
例えば、18歳と25歳では、同じアルバイトでも採用される可能性が大きく違ってきます。多くの会社は若い人材を育てたいと考えているため、どうしても若い応募者が優先されがちです。
また、正社員を目指す場合も同じです。新卒採用の場合、多くの会社は22歳前後の大学卒業生を想定しています。それより年齢が上がると、応募できる求人の数は少なくなっていきます。
さらに、年齢が上がるにつれて、私たちの生活も変化していきます。家賃を払ったり、将来の結婚や出産のことを考えたり…。そうなると、収入面での条件も重要になってきます。でも、経験が少ないままだと、希望する給料の仕事に応募することも難しくなってしまいます。
経済的な不安定さがもたらす影響
仕事を選び続けることは、お金の面でも大きな影響を及ぼします。これは、単に「今、お金が足りない」という問題だけではありません。
まず、収入が安定しないことで、生活設計が立てにくくなります。欲しいものを買うのも、旅行に行くのも、すべて先送りになってしまいがち。友だちと遊びに行くのも、少し躊躇してしまうかもしれません。
また、将来の貯金や資格取得のための学習費用なども確保しづらくなります。「今は働かなくても、実家で暮らせるから大丈夫」と思うかもしれません。でも、その間にも同年代の人たちは着実にキャリアを積み、貯金を増やし、新しいスキルを身につけています。
特に気をつけたいのが、社会保険の問題です。若いうちは病気やケガの心配はあまりないかもしれません。でも、きちんと働いて社会保険に加入していないと、将来困ることになるかもしれません。
実は、経済的な不安定さは、心の健康にも影響を与えます。「このまま大丈夫かな」「将来どうなるんだろう」という不安が募ってくると、だんだん自信を失っていってしまいます。それが余計に就職を難しくする…という悪循環に陥ってしまうことも。
視野を広げることの大切さ
仕事選びの問題を克服するためには、まず視野を広げることから始めましょう。「自分に合わない」と決めつける前に、様々な可能性を探ってみることが大切です。
例えば、学校の先輩が働いているお店でアルバイトを始めてみるのはどうでしょうか。知っている人がいると安心ですし、分からないことも気軽に聞けます。また、アルバイト情報サイトには、未経験者歓迎の求人がたくさんあります。職場見学ができる場所なら、実際の雰囲気を確認することもできますよ。
意外かもしれませんが、図書館も視野を広げるのに役立ちます。仕事や職業に関する本を読んでみると、テレビやネットでは分からない、実際の仕事の様子を知ることができます。また、図書館の職業情報コーナーには、様々な仕事の情報が集められています。
家族や学校の先生に相談してみるのも良い方法です。大人の方々は、たくさんの経験を持っています。「最初は大変だったけど、今は楽しい」「思っていた仕事と違ったけど、新しい発見があった」など、具体的な体験談を聞くことができるはずです。
はじめの一歩を踏み出す方法
実際に行動を起こすのは、誰でも勇気がいることです。でも、小さな一歩から始めれば、それほど難しくありません。
まずは、短期間のバイトから始めてみるのはどうでしょうか。夏休みや冬休みの短期アルバイトなら、「とりあえず体験してみよう」という気持ちで挑戦できます。たった2週間でも、新しい発見があるはずです。
また、学校の職業体験や、地域のインターンシップなども、良い機会になります。実際の職場で働く人たちと話をしたり、仕事の様子を見学したりすることで、自分の興味や適性を見つけられるかもしれません。
大切なのは、完璧を求めすぎないことです。「失敗したらどうしよう」「うまくできるかな」と考えすぎると、なかなか一歩を踏み出せません。でも、誰でも最初は初心者。失敗することも、分からないことだらけなのも、当たり前なんです。
むしろ、若いうちの失敗や間違いは、とても貴重な経験になります。失敗から学ぶことで、自分の強みや弱みを知ることができます。それは、将来の進路を考えるときの大切な材料になるはずです。
最後に、一度始めた仕事は、最低でも3ヶ月は続けてみることをおすすめします。どんな仕事でも、始めたばかりの頃は大変です。でも、3ヶ月も続ければ、仕事の面白さや、やりがいを感じられるようになってきます。
また、3ヶ月続けることで、基本的なビジネスマナーや、職場での人間関係の作り方など、どんな仕事でも必要な基礎力が身につきます。これは、将来どんな道に進むにしても、必ず役立つ経験になるはずです。
まとめると、仕事選びの問題を克服するためには、視野を広げ、小さな一歩から始めることが大切です。完璧を求めすぎず、様々な経験を通じて、自分の可能性を探っていきましょう。今はまだ15歳。たくさんのチャンスが待っています。ぜひ、勇気を出して一歩を踏み出してみてください。
コメント