今日は「真面目な人ほど精神的に壊れやすい」というテーマについて、詳しくお話ししていきたいと思います。特に学生のみなさんは、勉強や部活、友達関係など、たくさんの頑張るべきことがありますよね。でも、あまりに真面目すぎると、かえって自分を追い詰めてしまうことがあるんです。
真面目な人が精神的に壊れやすい3つの理由
真面目な人って、なぜ精神的に疲れやすいのでしょうか?ここでは主な3つの理由について、くわしく見ていきましょう。
完璧を求めすぎてしまう性格的な特徴
真面目な人の多くは、何事も完璧にしようとする傾向があります。テストでは100点を取らないと気が済まない、提出物は何度も見直して完璧に仕上げたい、係の仕事は絶対に失敗したくない…。このような考え方は、一見とても素晴らしく見えます。
でも実は、完璧を求めすぎることは、とても大きなストレスになってしまうんです。人間だれしも、時には間違えたり、失敗したりするもの。それなのに、いつも100点満点を目指そうとすると、自分を追い詰めてしまいます。
宿題一つをとっても、「もっときれいに書き直そう」「この解き方で合っているかな」と何度も確認してしまい、結果として睡眠時間を削ってしまうことも。このように、完璧主義は私たちの心と体の両方に負担をかけてしまうのです。
周りの期待に応えようとしすぎる傾向
真面目な人のもう一つの特徴は、周りからの期待に必要以上に応えようとすることです。先生から「頼りにしているわ」と言われると、どんなに大変でも断れなくなってしまいます。友達から相談を受けると、自分の予定を後回しにしてでも話を聞いてあげようとします。
このような行動は、確かに周りの人からは「優しい子」「責任感がある」と評価されます。でも、いつも人のために頑張りすぎていると、自分の時間や気持ちが削られていってしまいます。
特に、クラスの委員や部活の役職についている人は要注意。「みんなの期待に応えなきゃ」「私がやらないと誰がやるの」と考えすぎて、どんどん責任を背負い込んでしまいがちです。
自分の気持ちを後回しにしがち
真面目な人の多くは、自分よりも周りを優先しがちです。「自分のことより、まずは与えられた仕事を」「周りの人が困っているのに、自分の気持ちなんて言っていられない」と考えてしまうのです。
でも、自分の気持ちを我慢し続けることは、とても危険です。疲れているのに無理して部活に行く、体調が悪いのに休むことに罪悪感を感じる…。このような状態が続くと、ある日突然、心も体も動かなくなってしまうことがあります。
また、自分の気持ちを大切にできない人は、周りの人の顔色をうかがいすぎてしまう傾向があります。「この発言で嫌われないかな」「もっと頑張らないと認めてもらえないかも」と、常に不安を抱えながら生活することになってしまいます。
精神的な疲れのサインと早めの気づき方
精神的な疲れは、少しずつ静かに忍び寄ってきます。でも、いくつかの特徴的なサインがあるので、これらに気づくことで早めに対処することができます。
心と体に現れる疲れのサイン
精神的な疲れは、まず体の変化として現れることが多いんです。例えば、こんなサインに心当たりはありませんか?
・朝、なかなか起きられない ・夜なかなか眠れない、または逆に寝てばかりいる ・食欲がない、または逆に食べ過ぎてしまう ・頭痛や腹痛、肩こりがよく起こる ・何もする気が起きない ・集中力が続かない ・イライラしやすくなる ・些細なことで涙が出てくる
これらの症状が一つでもあれば要注意。特に複数のサインが同時に出ている場合は、心が悲鳴を上げているかもしれません。また、今まで好きだった趣味が急につまらなく感じたり、友達と話すのが面倒に感じたりするのも、心の疲れのサインです。
周りの人との関係で気づくヒント
精神的な疲れは、人間関係の変化としても現れます。例えば、こんな変化はありませんか?
・友達と話すのが億劫に感じる ・些細なことで友達や家族とケンカをしてしまう ・「頑張ってるね」という言葉が重荷に感じる ・人の目を気にしすぎて外出が怖くなる ・周りの人が楽しそうに見えて悲しくなる
このような変化は、決して恥ずかしいことではありません。むしろ、心が「もう限界だよ」と教えてくれているサインなのです。
真面目な人が心を守るための具体的な方法
ここからは、真面目な人が自分の心を守りながら生活していくための具体的な方法をお伝えします。
自分らしい息抜きの見つけ方
心の健康を保つためには、適度な息抜きが必要不可欠です。でも、「息抜きをしなきゃ」と思うあまり、それがストレスになってしまっては本末転倒ですよね。
大切なのは、自分に合った息抜き方法を見つけること。例えば、音楽を聴く、絵を描く、日記を書く、散歩をする、好きな本を読む…。やることは人それぞれです。SNSを見ることが息抜きになる人もいれば、逆にストレスになる人もいます。
また、「毎日◯分は息抜きの時間」と決めすぎるのも、真面目な人には逆効果かもしれません。その日の予定や気分に合わせて、柔軟に息抜きの時間を作っていくのがおすすめです。
上手な断り方と境界線の引き方
真面目な人にとって、最も難しいのが「断ること」かもしれません。でも、すべての依頼を引き受けていては、心も体も持ちません。
上手な断り方のコツは、まず相手の気持ちを受け止めること。「私に声をかけてくれてありがとう」という気持ちを伝えた上で、「でも、今の私には難しいの」と自分の状況を説明するのです。
また、すぐに返事をせず、「考えさせてもらえる?」と時間をもらうのも良い方法です。その場で決めずに、一度冷静になって考える時間を作ることで、自分にとって本当に大切なことが見えてきます。
専門家に相談することの大切さ
一人で抱え込まず、困ったときは誰かに相談することが大切です。特に、次のような状態が続くときは、専門家に相談することをおすすめします。
・毎日が憂うつで楽しみが感じられない ・眠れない日が続く ・食欲がなくなる、または過度に食べ過ぎてしまう ・学校に行くのが怖い ・死にたいと思うことがある
学校のカウンセラーや保健室の先生、スクールカウンセラー、地域の相談窓口など、相談できる場所はたくさんあります。相談することは決して恥ずかしいことではありません。むしろ、自分の心を大切にするための賢い選択なのです。
専門家は、あなたの気持ちを否定せず、じっくりと話を聴いてくれます。また、具体的な対処法についてもアドバイスをくれるので、一人で悩むよりもずっと楽になれるはずです。
心の健康は、とても大切なもの。完璧を目指すことも、周りのために頑張ることも素晴らしいことですが、そのために自分を追い詰めすぎてはいけません。時には立ち止まって、自分の気持ちに耳を傾けることも必要なのです。
みなさんも、今日から少しずつでも、自分の心を大切にする習慣を作っていってくださいね。一人で抱え込まず、周りの人に相談することも忘れずに。あなたの真面目さは、きっと素敵な長所です。でも、それと同じくらい、あなた自身の心も大切にしてほしいと思います。
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